口の健康のために知っておきたいこと

  歯科医にかかればかかる程、歯が駄目になる?

 日本で治療した銀の詰めもの(アマルガム充填)や金冠の平均使用年数は約7年と大変短いのです(森田ほか、1995)。ドイツで治療した金冠は、10年後で79%が使え(Kerschbaeum et al、1991)、15年後でも56%が使えています。抜けた歯の前後の歯を削って橋渡しにするブリッジは10年後で82.0%、15年後でも64.0%と長期間使えています。オランダでのブリッジは、10年後で92%、12年後でも87.0%とさらに長い期間使えています(Leempoel et al、1995)。 一体何故これ程外国と差が有るのでしょうか?その理由の第1に、日本ではムシ歯や歯周病(歯槽膿漏)という病気の結果に対して治療(修繕)を行うだけで病気の原因を取り除く予防にはあまり力を入れていません。第2に、健康な歯の神経を取ってたくさん歯を削って治療することなどがあげられます。

  (図1)
  図1

   (図1)は年齢別に治療しない健全歯と金冠の歯を失う率を調べた結果です(小林ほか、1993)。歯科医が金冠を被せた歯より、何もしなかった歯の方が喪失歯率が低いという誠にショッキングで、歯科医にとって不名誉な内容です。金冠を被せた歯を抜かねばならなくなった原因は、ムシ歯の再発が1番多く、次いで根の先のおでき(根尖病巣)、歯の根の破折でした。
 歯科医院で治療を受ける理由を調べた報告では、71.0%がムシ歯の再発と詰め物や金冠の外れであると報告されています(豊島ほか、1993)
  これらのことは歯科医にかかればかかる程、歯が駄目になってしまうことを物語っています。何故こんなことになるのか考えてみましょう。理解することが自分の歯を健康に保つことにつながります。


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