口の健康のために知っておきたいこと

  歯周病(歯槽膿漏)は内服薬で治せるようになりました


歯周病(歯槽膿漏)は名前のごとく歯の周りの 「歯ぐき」 「骨」 が溶けていく感染症で、最近になって歯周病は口だけで悪さをするのでなく全身疾患と関わっていることが次第に明らかになってきました。すなわち、口腔内で繁殖したカビと歯周病菌は、食道、気管、血管、リンパを通して体中のあらゆる臓器に運ばれます。他臓器に運ばれた細菌は特定の臓器で繁殖し様々な疾患を起こしているのです。最近では糖尿病、心臓血管病(心筋梗塞と狭心症)、早産やそのほか食道癌、胃癌など内科的な病気に密接に関連しているとことが指摘されています。カビと歯周病菌が一杯いるお口で誤嚥下すると誤嚥性肺炎になり、その30%〜40%が死亡すると言われます。この歯周病は 45 歳頃から国民の 90% 近くの方が罹患する恐ろしい病気なのです。しかしこれまで歯科医院は、歯周病には「歯を良く磨いて下さい」、「腫れたところをメスで切り取りましょう」などの外科的治療を主にやってきました。ところが余り効果が無く、いくら歯科医院で治療を受けても 「歯周病が治らない」 のが現実でした。

ところが、 1998 年河北 正先生によって 「歯周病の犯人はカビ」 であることが突き止められ 「抗カビ剤」 で歯茎のカビがなくなることが分かりました。続いて 2000 年には 「歯周病菌の特効薬」 が見つかりました。すなわち、歯周病は「カビと歯周病菌」で感染する感染症なのでカビには抗カビ剤、歯周病菌には抗菌薬で退治できることが実証されたのです。

これまでの歯科医院では先述のように、歯を磨くことだけを強調したり、歯周病で腫れた歯茎を切ったりという外科的な治療(病原菌の数をへらす)が主に行われてきました。いくら歯科医院で治療を受けても 「歯周病が治らない」 のは当然で、病気の原因菌に対応していなかったからなのです。

では、 「新しい歯周内科治療法」 とはどんな内容なのでしょうか。

1. 歯周疾患関連菌の位相差顕微鏡検査

 歯周疾患の原因菌のカビ(カンジダ類)と歯周病菌類( 6 種)が多いか少ないかを歯に付いたプラークを採取して位相差顕微鏡で調べます。

2. 歯周疾患関連菌の定量検査

 さらに詳しく調べたい場合は、歯周疾患原因菌の内一番関連する3菌がどれ位の数がいるか唾液を採取して歯科検査ラボ BML 社に送って調べます。

3. これらの検査結果から判断して、原因菌が多い方は、カビを殺す 抗カビ剤 の歯磨きと歯周病菌を殺す 内服剤 を服用していただき一週間後、再度の検査で「正常な口腔細菌菌叢」になったことを確認し、定期的な口腔清掃に移ります。このように新しい歯周病治療法は、

「お薬を飲むだけで痛くなく、簡単で、安価で、安全で早く治る」 画期的な「内科的歯周治療」なのです。

  顕微鏡
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歯ぐきにいる歯周病の原因菌を顕微鏡で特定します


jカビ
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歯ぐきに繁殖したカビ


スピロヘーター
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歯周病の原因菌の1つであるスピロヘータ


スピロヘーター
(クリックすると動画が表示されます)
カビや歯周病の原因菌がお薬で
死んでしまいきれいになった正常口腔細菌叢

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