何時、ムシ歯菌や歯周病菌に感染するのでしょうか?

 胎児の口腔は子宮の中では無菌ですが、出産で産道を通過する時細菌に感染します。感染した口腔細菌は約1年で成人が常に持っている細菌(常在菌)にまで成長します。出生した幼児が細菌感染してムシ歯ができるまでの間の予防が特に重要です。この期間、幼児の保育者である母親や祖父、祖母から直接および間接的に細菌感染の洗礼を受けます。保育者、特に母親の口腔に多量の細菌(約100万)が存在する場合、その子供のムシ歯感染率が高いことが確かめられています(Berkowitzら、1981、Kohlerら、1984)。このことから幼児のムシ歯感染予防(一次予防)は母親の口腔の改善から始めなければならないことが分かります。

女性.イラスト

  プロセス治療が大切です

 不幸にしてムシ歯菌に感染してできた子供の初期のムシ歯には,歯医者さんで注意深い視診と唾液検査結果に基づいて適切な対応がなされれば,ムシ歯の進行は停止し,再石灰化が起こり,詰め物の必要がなくなる場合が少なくありません。すなわち、各個体に適合したプロセス治療によりコントロールすることでムシ歯の発症を防ぐことができるのです。このような感染予防(一次予防)とプロセス治療(または発症予防(二次予防))で対応しなければならないのに、これまでは、歯磨きと糸ようじならびに砂糖の制限指導という集団(マス)予防で対応したので効果があがらなかったと考えられます。治療(修繕)だけを重視する歯科医は、細菌への対応はなく、修繕の技術に主たる努力を払っています。これが歯科医院で治療を受ければ受ける程歯を失うことに繋がる理由なのです。 多くの時間とお金をかけて全部の歯を治療しても細菌の活動性が高く、歯質の抵抗力が低くければ、たちまちムシ歯が再発症してしまいます。治療が終わったその時からでも遅くはありません。細菌への対応が必要なのです。


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